Gaijin Engineer in Tokyoを読んで思うこと
この前、Gaijin Engineer in Tokyoというポストがはてブでホットエントリーに挙がってました。
あまり英語は得意ではない(というかバスケとIT以外はよく分からない)ですが、これはITエンジニアなら読んでおいて損は無いと思います。
自分の今の勤め先や自分の考え方についても、ネガティブな要素、ポジティブな要素どちらも当てはまる内容が多かったのですが、印象に残ったところを簡単に挙げていこうと思います。
You’re Not From Here
ここ、いきなり日本をよく表されている感じがしましたね。 外国人ってところをバイトとか派遣さんとか置き換えると、日本人としての感覚を見直す機会になりそうです。
UTF8 vs Shift JIS and EUC-JP
タイトル自体は話は日本人エンジニアならずとも、PC触ってる人なら多少は気にかける部分かもしれませんが、 その後に出てくるalmost religious use of Microsoft Excel to do almost anythingが、あるあるすぎてツライww (幸い今の勤め先では、こういう事態が避けられる文化が確立してます)
Not Invented Here
Physical Books
自分も紙の書籍に対する信仰はあまり無いので共感を覚える内容でした。 ちょっと話ずれちゃいますが、小説とかKindleで読めばいいのに、って奥さんなんかには時々言うんですが 紙の本で読む雰囲気というか体験というか、そこを持っている人は確かにいるのかも、と感じることもあります。 (単に現状維持バイアスが働いている、以上のものを感じるんですよね、ときどき。)
Engineers by trade
often Gnd that many engineers have no Computer Science de- gree
はい、自分のことですね。ただ日本特有の大学や求人に関する背景も理解されていて、そこも分析されたうえで、現状どうなっているか触れていっています。
often self-teaching yields less than ideal programming practices
copy+paste over refactoring, happy-path coding, odd variable naming, strong coupling, etc
新しい言語やプラットフォームでのコード書くときは、よく似たことやっているので、真似るで終わらずちゃんと学んでいかないとダメってことですね。
Cultural Differences
ここでの文化の違いは エンジニアの 文化の違いです。
Not writing tests or enough tests before deploying code
これは日本のIT会社ではまだまだ目立つことかと思います。
個人的には自動テストの充実はロジックのリファクタリングを促す、勇気を与えてくれるものだと思います。
レビューアに、どういう観点でテストしているのかを示すのにも有効だと思います。
Lengthy useless ritual meetings
ええ、何もいうことはありませんww(今の勤め先では存在しないことが幸せ)
Anything where they can’t Gnd a logical explanation for irrational behavior
これも今は身近には居ませんが、「おいおい、冗談も休み休み言えよ」っていう、ほんとにとんでもない提案を持ち出す人や、どう考えても実現性の無い内容、非合理的な内容を耳にしたことは少なくないです。
(短距離走と同じスピードで走れば、マラソンも超早いぜ、みたいなアレです)
Real Cultural Differences
ここからはほんとに生活上というか習慣などからくる文化の違いについて。
Fear of Decisions
大きな組織ほど会議資料が多いです。ひょっとしたら事業関係の職種だと、今の勤め先もそうかもしれません。
幸いエンジニア組織については、そういう判断基準が蔓延らないように注意されているのを感じるので、こういう不毛な展開は今はありません。
but that’s where another of the great things about working in Japan comes up
ええ、やってきます!!
Ambiguity
Example conversation:
おそらく、このやり取りは「外国人」だけが不満に感じることではないはず!!
Peer Pressure
You may see bosses or coworkers exerting pressure on someone in order to push more work onto them
自分が前職で最も嫌だったことです。転職後にも夢でみましたよww
これを普段から行っている人は、この国で簡単に銃が手に入らないことに感謝すべきですね。
(反撃のダメージがでかい国では多分少ないやり方だと思うので)
I’ll do my best
しかも嫌なタイプだと、これを「努力します」じゃなくて、「必ずやります。罰も甘んじて受けます」ぐらいに受け取って、いざとなると相手を詰める。なんてのも横行しているわけで。。
Office Differences
ここからは、まさに職場での文化の違い。ただ、外国⇔日本というだけではなく、Web系⇔SIerでも結構あてはまるなあと。
Print Everything
いや、ほんとに「ここはIT企業か?」という疑問まっしぐらに、あちこちで印刷が行われる組織は前職まででたくさん見てきました。
セキュリティがどうだの、礼儀がどうだの、その時々で色々な理由は見てきましたが、やはりIT企業なのに合理的な手段を採用しないことに慣れるのは、いかがなものかと思っています。
Silence is Golden
ここは捉えた意味が個人的には異なりました。
「Fear of Decisions」と同じで、黙っているほうが得する、ってことなのかと思いましたが、オフィスが静かすぎ、ってことらしい。。
個人的には、そもそも自分はおしゃべりなので、むしろ静寂を望む人間の敵である、ということだけは自覚しておきます。
Gaijin and Gaikoku
While it’s tempting to take oIense at this, try to take into consideration that most people don’t Gnd the word oIensive or a slur.
本来、こういうのは外国に日本人が出て行く事で、他の国の常識も知る機会が必要なんだろうな、と思います。
(こういう知性、とでも呼ぶものは見聞を広く持つことに務めることで磨くしか無さそうですが)
Foreigner Names
これは以前にNBAのTV中継で、(現時点では)アジア最高の選手である中国出身の長身センターをピンインで呼ぶのか、訓読みで呼ぶのかを局で統一しているのを目のあたりにして幼いながらに気が付きました。
個人的には必ず(その辺りから日本に来てくれている方については)両方の発音を把握しておこうと、務めています。
(問題は、当方の発音が悪くて、たまに試しても完全無視されるということww)
Formal Language
このEメールの例は、きっと日本人でも煩わしく思っている方が沢山いると思います。
Slackなどチャットで社内の連絡を行うようにするだけで、日本企業では結構簡単にパラダイムシフト出来るとも思いますが。
Yes, whoah. Get used to it. This is its own blog topic.
まさに日本の職場に慣れていなければ悪夢ww
Technical Language
これも本来の言葉をそのまま使っているものと思いきや、いくつか和製英語があったり、中にはネイティブスピーカーがびっくりする内容に変わっているものもあるそうで、少なくともこれ以降は使わないようにしたいです。
あと、カタカナ発音ってだけで実は同じものもあるけど、これは結構難しいのかな・・
- Hearing
- A meeting where people hear mainly you talk about things (no, you’re not on trial, don’t worry)
別途、本人の翻訳版でも追記がありましたが、 裁判を意味するらしい ので使わないのが無難…
感想まとめ
とにかく記事の内容が面白い、というだけではなくて、(些細かもしれないけど)日本の職場の悪習をよく表していてスッと腑に落ちる記事だったと思います。
Working and living in Japan in a Japanese company will be an adventure, I guarantee you, and you will likely not regret the experience, but I hope this serves as a notice to keep both eyes open as you step into a complex and sometimes difficult work environment.
こういう考え方は日本人でも、重要だと思います。もちろん本人の触れ方だけではどうにもならない問題だってあるとは思いますが、やはり世の中ネガティブなことを口にするだけの人間が信頼される、ということは極めて稀ですし、(個人的に、そういう人たちは)往々にしてその場で愚痴を垂らせば満足しちゃっている気がします。
見聞を広く持つことで、過去の同じ事柄でも違った捉え方が出来たり、何か気づける点は結構出てくるものなので、こういう考え方に今後も触れることを恐れずに生活したいものです。